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通勤定期券と平均賃金の算定

2019.08.12

昨年、7月の豪雨災害により、呉市内は道路の遮断やJR呉線の不通で通勤にも大変な状況でしたが、9月9日には広駅~坂駅まで復旧運転再開されました。夜間も復旧工事にあたってくださった方々に感謝したのを1年近くたちますが、今では通常通り出勤できることに改めて感謝の気持ちです。

通勤定期券の支給

私も通勤定期券を支給してもらっています。6カ月ごとに支給されていますが、これを平均賃金の算定において算定基礎賃金に含めるべきか、含めないべきか。

6カ月ごとの通勤定期券の購入・支給について、行政解釈では次のように述べられています。

「通勤乗車券は(労働基準)法第11条の賃金であり、これを賃金台帳に記入し又6カ月定期乗車であっても、これは各月分の賃金の前払いとして認められるから平均賃金の基礎に加えなければならない。」

ここでは、通勤定期券が労働基準法上の賃金であること、賃金として賃金台帳への記載義務があること、6か月分をまとめての支給は各月分の一括前払いと認められること、したがって、平均賃金算定の基礎に加えなければならないことが示されています。

平均賃金の算定に際して、その算定基礎となる賃金から除外してもよいものは、除外期間中(業務災害による休業期間、労基法による産前産後休業の期間、使用者の責めによる休業期間、育児・介護休業法による育児休業期間、介護休業期間、試みの期間)の賃金のほか、次のようなものに限られています。

①臨時の賃金

②3カ月を超える期間ごとに支払われる賃金

③通貨以外のもので支払われた賃金で一定の範囲に属さないもの(労働協約の定めに基づかない現物給付)

通勤定期券の形で支給される通勤手当は、一般的には、毎月あるいは3カ月ごとや6カ月ごとの前払いの形で支給されており、①の臨時の賃金には該当しないでしょう。3カ月ごとや6カ月ごとの前払いの形で支給されていれば当然に②の3カ月を超える期間ごとに支払われる賃金として取り扱われるかといえば、そうではありません。3カ月を超える期間ごとに支払われる賃金というのは、賃金の計算期間が3カ月を超えるかどうか(つまり、3カ月を超える期間での計算がその賃金の計算のために必要かつ合理的であるかどうか)によって定まるものとされています。毎月計算・確定可能な賃金をの簡略化のためとか平均賃金の算定基礎から除外する目的で3カ月を超える期間ごとに支払っているとすれば、それは3カ月を超える期間ごとに支払われる賃金とは認められず、平均賃金の計算に含めるべきものであると評価されると思われます。そうすると、通勤定期券の形で支給される通勤手当はこの除外賃金にも該当しないということになるでしょう。

最後の③通貨以外のもので支払われた賃金で一定の範囲に属さないものに該当するかどうかについては、逆に通貨以外のもので支払われた賃金で一定の範囲に属するものであれば平均賃金の算定上、これに含める、ということであり、その具体的な例は、法令や労働協約に基づき、支払われる通貨以外のもの、いゆわる現物給付です。

もともと毎月現金で支給すべきものを従業員の便宜等を考えて、会社が一括購入して交付している場合、労働組合がない場合など労働協約に定めがない場合は、この③に該当する可能性もありそうですが、これに該当することになると、労働協約の定めに基づかない現物給付というものがそもそも賃金の通貨払いの原則との関係で認められるのかという問題があるように思われます。

したがって、平均賃金の計算の問題以外にも、こと、平均賃金の妥当な計算ということを考えれば、もともと毎月現金で支払っていた通勤手当を、従業員の要望もあり、会社が一括購入して手渡しているものであれば、これまでの通勤手当とその趣旨や効果において何らの違いがないように思われます。したがって、平均賃金の算定においては、これを除外賃金としてみるのではなく、6か月分の通勤費の前払いとしてこれを6等分した月額をもって毎月支払われている賃金として計算するのが現実的に妥当だと思われます。

まとめ

平均賃金を用いる場面は、労働基準法では、解雇予告手当などを含め5つの場面で用いられます。なかなか該当する場面がないと思われます。ご不明な時は、お気軽にお問い合わせください。

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