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有期労働契約の無期労働契約の転換のポイント

2019.09.09

「正社員」という言葉について法律上の定義はありませんが、一般的には「期間の定めがない労働契約を締結し、職の内容及び勤務地に制限がなく会社の基幹業務に携わるもの」というようなことが各社就業規則で定義づけされているようです。期間の定めのある労働契約(有期労働契約)では、将来を見据えたときにどうしても不安を抱えてしまいます。現行の法律での有期契約が反復更新され無期労働契約へ転換へのみなし制度のポイントを見てみます。

無期転換制度

反復更新の実態がある有期労働契約についての労働契約法の改正による新しいルールの設定には2種類あり、その一つが、ここで取り上げるべき労働契約への転換制度であり、もう一つは更新みなし制度です。

有期契約の無期契約への転換とは、大まかに言えば、同一人との間に2回以上有期の労働契約を結び、その通算の契約期間が5年を超える場合には、その労働者からの無期の労働契約締結の申し出があれば、使用者はこれを承認したものとみなす、というものです。つまり、労働者の意思により有期契約から無期契約への変更が認められる、使用者はこれを拒めず、無期契約が成立する、ということになります。これまでの有期契約の締結・運用の実態においては、契約更新されるかどうかの不安のため労働者の年休などの法律上の正当な権利行使にも悪影響が生じているといった指摘もあり、また現に雇止めの効力をめぐる紛争が生じていることなどから、雇止めの不安解消を図り、有期契約の在り方の適正化を図るということになったものです。

有期契約の更新みなし制度は、これまでの判例を法制化したものですから、考え方について異論は少ないように思われますが、この有期契約の無期契約への転換の制度は判例等により定着してきた考え方ではなく、その影響も大きいことから、改正法の施行自体は平成25年4月1日でしたが、実際にその効果が生じる時点は早くでも法律施行後5年を経過した時点以降となるように作られました。

まず、この無期契約への転換についての条文のポイントは次の2つです。

①同一の使用者と労働者の間で反復更新された2以上の労働契約の期間が通算で5年を超えること。

②労働者が、現在締結している5年を超えることとなる契約の期間満了までに、その期間満了日の翌日からの無期契約の締結の申込をすること

これにより、原則として使用者はその申し込みを承諾したものとみなされます。つまり無期契約が成立することになります。その場合の労働条件は、別段の定めがない限り、従来の有期契約における労働条件がそのまま引き継がれます。(契約期間についての定めは除く)

労働条件については、個別の契約や就業規則等で合理的で有効な別段の定めをすればそれによることができます。

通算期間に算入されない空白期間

契約が断続的に更新されている場合、契約期間の中間にある無契約の空白期間が原則6カ月以上あれば、前の契約期間は通算されません。前の契約期間(短期の契約を連続更新している場合にはその合計期間)が1年未満の場合は、その期間の半分以上の空白がある場合も同様です。この空白期間の評価については、短期の契約と短期の無契約期間が断続的に繰り返される場合等の取扱いを定めた、通算契約期間の基準に関する省令や詳細な説明が行政解釈通達で示されています。

なお、法律上求められるのは、「無期契約」ということであって、労働条件は原則そのまま引き継がれますので、「無期契約=「正社員」ということを求められているのではないのです。

有期契約の更新みなし制度

有期契約の更新みなし制度とは、これまでに形成された判例法理を法定化したもので、雇止め・契約の不更新が解雇と同視できるような実態にある場合や有期契約の更新についての労働者の期待が合理的なものと認められる場合についてのみ、適用があるものですので、今までの判例から見て問題のない管理をしている、ということであれば自動的に更新の効果が生じるということにはならないでしょう。ただし、問題のない管理をしている、というその認識自体に誤りがないかは再度確認が必要です。

有期契約の更新みなし制度とは、契約が次のような実態にある場合は、従業員本人から契約の更新の申し込みがあれば、その申し込みを使用者が拒否することが客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められないときは、使用者はその申し込みを承諾したものとみなされる、ということです。

①契約が反復更新され、これを更新しないことが社会通念上解雇と同視できる場合

②契約が更新されるものと期待することに合理的な理由がある場合

②についていえば、契約更新の実態はあるものの、契約締結更新についての手続きが厳密に実行され、相手方に更新の期待を抱かせるような説明・取扱いをしていないこと、更新された通算の契約期間が長く、また更新回数も多数に上回っていること、長期勤続の期間雇用者はいないか、従事する業務での正社員との区別ができないようないわゆる基幹的労働力になっていないか、なども確認しておく必要があります。

まとめ

会社の方針、考え方は様々ですが、社員が働きやすい環境を整備し、生産性を高めてくれるのが第一ではないかと思います。会社運営上の必要性から有期での労働契約を結び、それを反復更新している実態としては、その従業員の業務への習熟や必要性から反復更新されているのでしょうから、無期契約へ転換し、将来への不安を解消し、モチベーションを高めるのも、一つの手法ではないかと思われます。

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